子育ての春


朝、小屋裏手の方から、ギョギョシ、ギョギョシ・・・ と声がしてくる。

「久々にオオヨシキリでも観察するか〜」

フィールトスコープと双眼鏡を持って、裏の林道脇の湿地へ移動した。




枝にとまって声を張り上げる地味な「オオヨシキリ」発見。

しばらくそこで観察していると・・・
すごい大砲みたいなレンズを付けたカメラ持った迷彩服の一向がやって来た。

「考えることは同じで、オオヨシキリ目当てかな?」
と思っていたら、湿地と反対の森の方を向いてスタンバイ。




「何を狙っているんだろう?」と時々彼らの様子を伺っていると、「アカゲラの巣がありますよ」と教えてくれた。

早速私達もそちらへ移動、そして皆でアカゲラの親が帰ってくるのを待った・・・

迷彩服軍団は昨日も同じ巣を観察していたらしく、
「今日は親がなかなか戻って来ないな〜」
「変だな、今朝はイヤに警戒しているよ」
と話をしている。

確かに、近くまで親鳥が戻って来るのだが、なかなか巣穴に近づかない。

「私達の参加で人数が増えたためだろうか、それとも私の服が目立ちすぎるのだろうか」
ちょっと心配しながら待つことしばし・・・




親鳥がやっと巣穴に戻って来てくれた。

( 「アカゲラ」が警戒していた理由はこちら→ [ かわいい隣人 」 )




後頭部が紅いお父さんのアカゲラがつかまえてきたのはエゾハルゼミのようだ。

今の時期は周囲にいっぱいいるもんね〜。


こちらは同じ時に見かけた「モズ」の子供。




木陰にひっそりと・・・

猛禽類特有の鋭い眼差しはなく、まだ愛くるしい表情。


小屋の周囲では鳥のさえずりは 少なくなり、カップルで飛び交う姿や巣箱にエサをせっせと運ぶ姿が見られるようになった。




こちらは新居探しをしている「シジュウカラ」


 

内部を覗き込んでいるが中には入らず・・・、しばらくすると中から彼女(?)が顔を出した。でも、この状態でしばし思案・・・




まるで彼女に「ここ、どう?」とたずねているみたいだ。

決定権はメスにあるのだろうか?

気に入ってくれたのか、あるいは何かしっくり来ないのか、しばらく悩んだあげく、カップルでどこかへ行ってしまった。

ちょっと前にはコケを運んで巣作り姿も見られたので、きっとここに戻ってきてくれるよね?


 


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