草との格闘


自然いっぱいのこのエリア、 庭づくりは「草管理」がポイント。

一雨ごとに 草はその背丈を増し、気温の上昇とともに 勢力範囲を広げている。




「世の中には『雑草』という名前の植物はないんだよ」

普段そう言っている彼だが、ここではそう言うヒマも与えないほど草たちは一週間で大きくなる。

 

春以降、彼は何回も草刈りを行っている。

最初は「鎌」を使って手刈り。広い裏庭全体を鎌で刈るのはとっても大変。


 

それを見たご近所の方が声をかけてくださる。
「うちの草刈機、貸しましょうか?」

「一年に数回だし、草刈りも遊びの一つですよ」
な〜んて答えている。

以前草刈機をホームセンターで見ていたが、どうやら購入せずに手鎌で頑張るつもりらしい。




春から夏にかけては、草の生長が早い。
草刈りをして2週間たつと、どこの草を刈ったかわからないくらいに伸びている。

彼は「腰が痛い」と言いつつも、 時間があると庭で草と格闘していた。


7月半ばのある朝、庭の片隅でブォーンという機械音が・・・

「何の音かな?」
窓の外を覗いてみると、彼が草刈りをしている。


 

肩からしっかり草刈機を下げ、シュルンシュルンと草が刈られていく軽快な音とともに庭を移動していく。

「手刈りもいいんだけれど、腰が痛くてねぇ〜」
言い訳のように聞こえなくもないが・・・(笑)




これで草刈りは『男の仕事』ということで定着!(パチパチパチパチ・・・拍手!!)


 

刈り取った草はレイキという道具で掻き集め、一ヶ所に積み上げて堆肥に。




彼の頑張りにより、小屋窓から見える庭はスッキリきれいに・・・。




「おつかれさま〜!!」


8月、草刈り機が活躍してから半月たった。
相変わらず庭はきれいなままだ。




刈らずに残しておいた山野草たちが、きれいな花を咲かせている。


 

定期的な草刈りをすることで勢力を広げ過ぎる草を管理し、今まではその陰で育つことが出来なかった小さな草花も可憐な花をつけることができる。

人の手による監理もある程度は必要なのかもしれない。


 

 

「やっぱり草刈り機の威力は絶大だね」

「これで草刈り作業は、完全に彼のお仕事になった・・・」
と安心しきった私の背後で、彼が言った。

「ほら、こんなに草が生えてしまっているよ!」 
「エ〜ッ、どこ〜?」




そこは小屋正面の庭、
ログハウスを建てる時に部材を置くために砕石を敷き詰め、天圧した所だ。

今までここは草の進入がほとんど見られなかった。




ついこの前までは こんな程度。それなのに、いつの間にか草丈30cmの茂みに・・・

「少し緑があった方がきれいで、いいんじゃない?」
「イヤ、ダメだ。そうやって油断すると草はすぐ進入してくるんだ!」

そう言いつつ彼が持ってきたものは、小さな草取り鎌。
「これを使って、ここの草は根こそぎ退治だ!」


 

そう言ってその草取り鎌を私に「ハイッ」と手渡し。
どうやらここの草取りは私の担当らしい。




その後、草は根っこから引き抜かれ、その場所がきれいになったのは 言うまでもない。

「私って、働きものかも〜!」 (笑)


ついでに小屋の横も草取り。

雑草の中に小さな白い花を見つけた。
まるで誰かが植えたようにきれいに一列になって咲いている。


 


何の花かわからないけれど、かわいいのでそのままに・・・。

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