山椒しょうゆ


日本の香辛料「山椒」
葉は「木の芽」、実は「粉山椒」として利用される。

山椒は大人の香りで、子供の頃はどちらかと言えば苦手だった。

タケノコなどの「木の芽和え」は好きじゃないし、お吸い物もほとんど作らないので、葉を活用する機会がない。

粉山椒はウナギを食べる時は必須、でもそれ以外は天ぷらの時にたまに使う程度。

だから粉山椒は小さい瓶を買っても、使わないままいつの間にか香りも飛んでしまって・・・


裏庭には、小さな山椒の木が1本ある。(大きくなり過ぎないように管理している)

小屋を建ててすぐに、彼の実家から移植した小さなモミジに紛れ込んでやって来た。

山椒は特に植えたい樹木ではなかったが、でもせっかく裏庭にやって来たんだし、かわいそうだから・・・という感じでその小さな木も植えることにした。

その後ちっとも実がならないので「多分雄木なんだろう」と思っていたが、植えてから10年以上経った数年前から少しだけ実をつけるようになった。(毎年ではないけれど)




今年も少し実がなっている。




「そろそろ収穫してもいいかな・・・」
山椒には全く興味がなさそうだった彼がつぶやいた。

私は「実がたくさんなったら粉にしよう」と考えていた。

自宅ではあまり利用する機会がなかった粉山椒だったが、数年前に奥飛騨で胡椒が入った「山椒塩」に出会った。飛騨でとれる山椒を使った土産品として売っていたものだ。

それが意外と美味で、 天ぷらだけでなく、肉類や野菜のソテーに振りかけても美味しい万能スパイス。

それ以降、自宅で「山椒2:塩10:胡椒1」の割合で混ぜたものを作っている。
だから粉山椒は今や家の必需品。

「今年は実山椒を粉にしたい」と話していたので、彼も粉にするために実の収穫を考えていると思っていた。

とりあえず、実を収穫。




全部採っても小皿にこんな程度しかない。

一昨年はもう少し多かったと思うけれど、去年はならなかったし、まだまだ木が小さいということかな。

「粉山椒を作っても少ししかできないな」とか思っていたら、彼は別のことを考えていたらしい。

「山椒50gに対してお醤油が、、、」
「え?これで何か作るの?」
「山椒醤油!」
「私は粉にしようと思っていたんだけれど・・・」

今回初めて収穫した貴重な山椒の実、だから二人で有意義に使いたい。
各々の希望を取り入れることにして、少ししかない山椒の実を半々に。




山椒の実は一度茹で、冷ましてから半量を醤油の中に。
(残り半量は乾燥させて種を取り除き、ミルサーにかけて粉山椒に)

作った山椒醤油は一週間ほど寝かせたらおいしくなるらしい。

山椒醤油、手軽に作れて良いかもね・・・


[ 2022.07.18 ]


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