マイ・フィールドスコープ、デビュー!


彼と私、各々が双眼鏡を持ち、そして彼がフィールドスコープを担いで歩く。

1.彼が鳥の姿を見つけ、双眼鏡で確認。
2.私も双眼鏡でその方向をのぞいて鳥の姿を確認。
3.彼が鳥にフィールドスコープを合わせ、それを私にも見せてくれる。

これが私たちの長年のバードウォッチングスタイルだった。

しかし、2〜3年前からちょっとようすがかわってきた。

1〜2は以前と同じなのだが、最近フィールドスコープにはデジカメが装着されている。
従って最近の3は「私にも見せてくれる」が減って、「彼が鳥写真を撮る」になった。

いわゆる「 デジスコ 」である。




高価な望遠レンズがなくても、遠くにいるかわいい鳥たちの写真が撮れるデジスコは、私も大歓迎!

でもね、本心は ちょっぴり寂しい気分もあって・・・

というのも、デジスコを始めてから私が覗くフィールドスコープはデジカメ液晶画面を通したもので、拡大はされているものの画像が荒れていて臨場感が沸かず、ちょっと消化不良って感じ。

「それなら自分のフィールドスコープを持てばいいじゃない」ということになるが、実はフィールドスコープで遠くの小さな鳥を見つけるのはそう簡単なことではない。




普段のバードウォッチング時だって、肉眼で鳥位置を確認した後に双眼鏡をのぞいても、合わせた位置が 少しズレていて鳥がレンズの中に入っていないことだってある。

経験豊かなバードウォッチャーたちから見れば「なんと初歩的なことを」と笑われそうだが、実際にレンズを思っている位置に合わせるのは「経験」と「慣れ」と「運動神経」によるのかな?

「自分には とても無理」と『マイ・フィールドスコープ』を持つことは私にとって 論外だった。




小屋のテラスでバードウォッチングする場合、その多くが エサ台や巣箱にやって来る小鳥たちである。

フィールドスコープをエサ台や巣箱に合わせてセッティングさえしておけば、いつでも来た鳥たちをクローズアップで見ることができる。

つまり、その都度見つけた鳥に合わせてフィールドスコープを動かす必要がない。

巣箱やエサ台は大きくて動かないから、焦点も合わせやすい。
「これなら 私にも できるかもしれない。」


ということで、3月に入手したマイ・フィールドスコープ、
4月第2日曜日、やっとその出番が やってきた〜!!

「エサ台になら焦点合わせられるだろう?」
「これなら大丈夫、自分でできるわ〜」




テラスから庭のエサ台にレンズを合わせて・・・




早速 やってきました、 ゴジュウカラさん。

新設したペットボトルのバードフィーダーにチョンと飛び乗ったかと思えば、あっという間にヒマワリをくわえて飛び去る。

そしてまたすぐに戻ってきては、種をくわえて飛ぶ・・・その繰り返し。

「またまたエサを隠しに行ったのね」
「この調子じゃ、たった2〜3時間でバードフィーダーは空っぽになっちゃうなぁ」




エサ台のすぐそばの木には、いつものようにシジョウカラさん。

枝の上で上手にヒマワリの種を割って中身を取り出して食べている。

「わぁ、かわいいわね〜!」
「え? 自分で枝に止まっているシジュウカラにレンズを合わせられたの?
 自分でフィールドスコープ、使えそうだね。」
「まだ慣れるのにちょっと時間がかかりそうだけれどネ。」


そこに飛んできたのはキツツキの仲間、アカゲラさん。




今日は木をコツコツしないで小枝にぶらさがって実を物色中。

真っ赤なおなかを見せてくれる大サービス付き!!


彼が「 定番以外の鳥、やって来ないかな〜! 」なんて言ったら、初お目見えのキクイタダキちゃんが来庭!




日本で一番小さな野鳥、体長約10cm程。

頭に「菊を戴く」ということらしいが、外国では王冠を被っている鳥言われているようだ。

フィールドスコープで覗いていたキクイタダキ、こんな感じで動きが早い・・・



「本当、かわいいわネ〜!」
「 ねぇ〜、今度一緒にふたりでデジスコしない? 」

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