マイマイガ 大量発生の後遺症


2014年7月半ば

今年の森は夏になっても新緑の季節のままでとまっている。




明るい森・・・

それはマイマイ蛾の幼虫ケムシによる食害のためだ。

 

昨年(2013年)、全国的にマイマイ蛾 が大量発生し、裏庭でもあちこちの木に幼虫のケムシがいた。

それがやがて成虫(蛾)になり、あちこちに卵を産みつけ、冬にはこんな木もたくさん見た。




「卵のうちに少しでも駆除できれば」と、木に張りついた卵を落としてみたが、、、


2014年5月末、裏庭でも小さなケムシが葉っぱに いっぱい。




まだ1〜2cmの小さなケムシだが、同じところにたくさん集団でいるので葉が丸坊主になるスピードがはやい。




マイマイ蛾は約10年の周期で大量発生するらしい。
その後2〜3年は後遺症で大量に発生するとか・・・

ということは、これも自然のサイクル、放っておいてもいいのかもしれない。

しかし、まだ小さなモミジがこの時期に丸坊主にされると、そのまま枯れてしまうかも・・・

それにケムシは小さいうちでないと薬は効かないらしい。

悩んだ挙句、裏庭の小さな木々にはケムシ用の薬剤を散布した。

 

それから1ヶ月後の6月末、ケムシたちはすでに4〜5cmと大きくなって庭のいたるところに潜んでいる。


 



ここまでくると薬はもう効かない。

駆除の方法は一匹一匹割り箸などでつまみ、薄く洗剤をとかした水が入っているバケツに落とす。

せっかくこの世に生まれてきたのに殺処分はかわいそうな気がする。

しかし、あまりの大量に「もしこの多くが成虫になってまた卵を産んだら・・・」と考えると、やはり多くの市町村で注意とお願いをしているように、できるだけ駆除すべきなのかもしれない。

ケムシたちに「ごめんね」と言いながら、バケツの中に。
バケツはいっぱいになり、手の届く背の低い木や草についていたケムシだけでバケツ3杯程に。

しかし翌朝、テラスからフィールドスコープで周囲のヤナギやハンノキ、ホウノキなどを見ていたら、高い木の枝という枝にケムシがびっしり。

「ムシャムシャ食べている感じはないけれど、それにしてもあまりに多い数だね。 駆除するのは無理だよ。」

 

7月「海の日」の連休、あんなにいたムケシの姿がない。

庭の木々は丸坊主になっているもの、丸坊主後の復活で新緑状態のもの、そしてホウの木は虫食い葉っぱだらけで穴のあいていないものはない程である。

でも、樹上にもケムシの姿はない。どこへ行ったのだろうか・・・




「お〜い、スゴスことになってるぞ〜!」
小屋の外で彼が叫んでいる。

彼が見ているのは、建物基礎にある 換気口。
そこにはズラ〜ッとサナギの姿、そしてサナギになりかけのケムシの姿も。

換気口という換気口すべてにサナギの集団。

「羽化する前に駆除しておかねば・・・」
ケムシ駆除のとき同様、ひとつひとつつまんで薄めた洗剤水入りバケツへ。

よく見ると、柳の根元付近の幹にはケムシのミイラがいっぱい。
換気口のサナギの数もスゴイが、ミイラの数もスゴイ。




 

庭にある柳やハンの木など太い木の幹をしらべてみたら、あちらこちらで木の皮の隙間にサナギの姿も。

「中部地域ではゾンビウィルスにやられたケムシの話が出ているけれど、この辺にはまだウィルスは来てないのかな?」

「それにしても、裏庭で見つけたサナギをすべて駆除しても、全体から見ればほんのわずかなんだろうなぁ」

サナギは10日程で羽化するとか。

ということは、次回は飛び交うマイマイ蛾への注意と、、、


 



 

またまた産卵したマイマイ卵の撤去か・・・

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